会計年度任用職員

話の始まりは、昨年5月の自治会長会議でした。市役所の臨時職員の待遇について「同一労働同一賃金」の考え方に沿って、令和2年度から5億円程度の追加の人件費が必要になるだろうという市長発言でした。つまり、臨時職員にも賞与を支給するということでした。

 

その後、新聞紙上でも、この話題について、支給総額には変更をせずに勤務時間を短くして、そこで余った給与を賞与に振り替えるとする可能性があると報じられました。

 

そこには、主たる給与所得者の扶養に入るかどうかと言うパート労働の自主的な勤務時間短縮という、古くからの考え方がありました。そこへ、社会保険への加入問題も絡むことになり、非常に複雑な話になるというものです。

 

ところが、シングルマザーの増加によって、主たる給与所得者のいない女性が増加していて、自らの稼ぎだけが唯一の収入源であることとなって、勤務時間の短縮は、即毎月の生活費に事欠くことに繋がるという指摘がされました。

 

以前から、臨時職員の給与は「人件費」ではなく「物件費」という括りで議論されてきましたから、議員が予算書案を受け取ったときにも、各部局の「給与」と「賃金」を積み上げて行かざるを得ず、内容の精査がしづらい仕組みになっていました。

 

Yahoo!ニュースに、熊本日日新聞が熊本県内の自治体から聴き取りをした結果が一覧表示された表を報道しました。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200105-00000001-kumanichi-l43

 

この記事は、あくまでもボーナスについてだけの表ですから、どのような方法でその増加費用を補うのかについてまでは言及していません。しかし、熊本県内では、八代市が人口規模からすれば彦根市と同じくらいですから、参考になる数字が出ています。

 

たとえ、予算書の中で臨時職員の給与について金額面で明らかになったとしても、それがどれだけの勤務時間で、個別の臨時職員の毎月の手取り金額との比較ができるものではありません。予算書を審議する立場からすれば、隔靴掻痒(かっかそうよう)の感がします。

 

 


中日新聞(1月4日号)

1月4日号の中日新聞滋賀版に、「県と13市 2020年の展望」なる記事の「上」が出ました。

 

市については大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、草津市です。県についての見出しは「鉄道存続など 統率力発揮を」です。

 

大津市 「ジュネーブ構想」進展へ

彦根市 予算編成 理解得られるか

長浜市 元浜町13番街区 新施設6月開店

近江八幡市 新庁舎候補地 市民の反応は

草津市 待機児童解消へ 施設整備を支援

 

ご覧になって、課題やテーマの違いに気付きませんか。

 

他市はいわば個別案件について書かれています。一方、彦根市は「予算そのものが可決するか」という根本的な問題です。記者も昨年の予算案否決という事実を抜いてしまうことができなかったのでしょう。

 

記事の一部を書き出します。「大型事業費がかさみ、文化関連や教育関連費を削った19年度当初予算案は市議会の反発を受けて否決される事態に。財政状況は依然として厳しく、20年度当初予算案では、前年の反省を踏まえ、市議会や市民の理解を得られる編成ができるかどうか、注目される。」

 

九州の某市のことを年末に取り上げましたが、某市では住民説明会を開催されます。しかし、彦根市ではそのような気配は見受けられません。

 

市長は「丁寧な説明」という言葉を多用しますが、某市のようなことが「丁寧な説明」であって、唯一の予算編成権者である市長が、市民に語りかけ、批判を反映させるようでなければ、「丁寧な説明」は空虚に響くお題目でしかありません。言葉と行動が一致してはじめて、市民の理解が得られるのではないでしょうか。

 

もしも、記者会見だけで「丁寧な説明」を済ませようとするのであれば、記者の皆さんから厳しい批判を浴びせていただきたいと思います。

 

そのような姿勢が改まらない限り、昨年と同じような状況が招来することも考えられます。

 

市民の皆さん、2月、3月をしっかりと注目いただきたいと思います。

 

 

 


中期財政計画

彦根市では、市議会からの強い要望に答えて、中期財政計画を公表しています。https://www.city.hikone.lg.jp/material/files/group/108/chukizaiseikeikaku1-5.pdf

 

これによれば、令和2年度から令和5年度において、毎年20〜30億円の歳出削減を行うことにしています。

 

令和元年度には、10億円規模での事業削減を行いました。このことによって、市民生活に大きな影響がおこりました。それでも10億円規模でした。その2倍〜3倍の事業縮小にシフトするのです。おまけに、社会保障費などは社会の高齢化によって、増加することは明らかですから、現実的に増加分を考慮すれば25〜35億円の削減の可能性もあります。

 

どのような事業の削減・縮小が行われるのかは2月定例会の議案書が配布されなければ明らかにはなりませんが、今からそのための議論の準備に入っておく必要があります。

 

本来ならば、市長は、市民に対してどのような事業削減を考えているのか、1月中旬には示すべきだと思います。

 

議案書ができてからでは、昨年と同じようなことが再び起こるかも知れません。

 

今年1年も、市民を向いた政治のため、しっかりと頑張ります。

 

 

 

 

 

 


新年おめでとうございます

2020年を迎えました。

 

昨年1年は、今まで経験したことのないような1年間でした。3月に市政始まって以来の市長不信任案の上程、当初予算案の否決、そして暫定予算でのスタート、6月に改めて上程された当初予算案では10億円近くもの事業縮減、本庁舎工事における4回もの入札と、混乱の極みともいえる年でした。

 

そのような1年で、辻真理子は常に市民のための予算案であるのか、市民に不都合なことになる予算案ではないのかと問い続けてきました。残念ながら志を同じくする議員は少なく、多くの議案で市民にとって不都合なことであっても、あるいは不合理であっても、多数を占める会派によって物事が決まっていくことになってしまいました。

 

市民に広く議会の現状、市政の進み方をこのブログでお伝えしてきましたが、なかなか市民に事実の広がりが進まないことに切歯扼腕しています。

 

理事者自らが、財政が立ち行かなくなると公言しているにもかかわらず、そのことへの市民の拒絶反応が沸き上がらないことが残念でなりません。

 

今年1年も、皆さまに議会の現状をお伝えしつつ、少しでも市政が正しい方向に動いていくよう、お力添えを頂戴できればと願っています。

 

と、歳末に原稿を書いた後、元日に届いたしが彦根新聞に、次のような記事がありました。

 

「今年以降、本庁舎耐震化などハコモノ事業が相次ぐため、市長らは昨年12月定例会などで『新年度予算はより厳しくなる』と述べている通り、見直し事業が昨年以上とみられる。万が一、昨年度に続いて新年度予算案が市議会で否決される事態に陥った場合は市長に辞職を求める機運が再び高まり、その行方によっては市長選が行われる可能性も否定できない。」

 

そのことは中期財政計画の中で既に「20〜30億円」の事業削減が必要であると書かれているとおりであって、決して誇張ではないでしょう。鳴り物入りで導入した「枠配分方式」の成果が、再度市民の審判を受けることになるでしょう。議会でも厳しい声が続出していますが、政治は結果責任です。本当に市民を向いた政治であるか、説明責任を果たした上での予算案が示されるのか。新春の市長挨拶に、昨年4月の混乱へのお詫びが一言もない市長の姿勢に市長としての資質の有無がすでに現れていると言わざるを得ないのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 


市民への告知は充分なのだろうか

市民に向けた告知は、とても大切です。確かに、市役所HPには様々なニュースが掲載されています。

 

しかし、一般の市民に、それらのニュースが伝わっているのでしょう。

 

例題として、本庁舎耐震化工事を取り上げます。

 

ここまで長期化してしまいましたから、7年近く前のことをここでは取り上げません。このことについては、議会で何度も取り上げてきましたから。とは申せ、なぜここまで長期化したのかということの根本原因をどこかで集約して記録しなければならないでしょう。ただ、歴史は常に「勝者の歴史」であって、事実であるのかどうかというのは、常に疑ってかからなければなりません。

 

20190425001

 

この図が完成予想図です。奥行きを見て下さい。赤い引出線で示していますが、後ろ側が現在の庁舎で、手前側には増築をする部分です。この増築する部分というのは、おおよそ現在の庁舎の奥行きと同じ規模ですから、大雑把に言えば2倍の容積となるのです。

 

20180302001

 

つまり、この写真の建物は先の予想図では後ろ側に相当するのです。一部には、「今さらながら、取り壊せばよいではないか」という声も聞こえて来ますが、現在の庁舎も活用するのです。そういう意味で、緊急防災減災事業債という有利な市債を発行することで工事費の一部を賄うのです。取り壊してしまえば、財源についての再構築が必要になりますし、取壊し費用も必要になるのです。

 

このような基礎的な部分が市長から市民に向けて発信されていないことが問題なのです。完成予想図を示しておけば理解されるだろうという思い込みがあるとすれば、それは行政の怠慢でしかありません。

 

聞こえて来た話では、観光客も、この「骸骨ビル」とも「幽霊ビル」とも言われている現状の庁舎を写真に撮って帰っているということです。為政者としては、言い訳でも何でも、市民に、そして観光客に対して、現状を伝えるべきだと思います。裏合意問題や、その解決のための民事調停、入札の不調なども書かなければなりませんから、市長にすれば不本意であり、情けないことではあるでしょうが、「真実はいつも一つ」ですから、そうでなければなりません。そのことが今、国政で問題となっているのではないでしょうか。彦根市の外部告知が、そのようにあって貰っては困るのです。

 

いよいよ、大久保市長の最終年度への予算案を審議する2月定例会まで、余す時間はあと僅かです。

 

 

 

 



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