住民投票と民意

「民意」って何なのでしょう。

 

沖縄県宮古島市で、辺野古の埋立に関する住民投票に関する予算案を市長が提案しないと明言しました。その理由は「議会の意思」だからというものです。しかし、4,000人を超える市民が住民投票を求めて署名をしています。宮古島市の人口は50,000人余りです。有権者の数でいえば、約1割の市民が署名をしたことになります。では、「市長の思い」はどこにあるのでしょうか。

 

市長は「議会での反対」は「民意を受けたものだから」と言うのです。確かに、間接民主主義が有効に機能しているのであれば、結局「否決」という結果を招くのであるから、「住民投票をするまでもない」という結論になると言いたいのでしょう。

 

しかし、地方自治法に住民投票の定めが置かれていることを忘れてはならないと思うのです。入り口で住民投票を拒否することが妥当なのでしょうか。

 

「住民投票をしたくない」という市長なり、議員の思いだけで政治が動いてよいのでしょうか。

 

市民が議会の構成員である議員を代えることは容易ではありません。市長も同様です。いずれも4年の任期が保証されていて、罷免をするにはリコールという方法しかありません。このハードルは非常に高いのです。

 

これと同じような状況はどの自治体にも起こり得る問題です。

 

公務員は選挙に関与することはできません。同時に、首長は代わることがありうるとはいえ、自治体に雇用されているわけですから、地方公務員法によって首長の方針に楯を突くことはできません。

 

たとえば、民間で言えば、某大手自動車メーカーのトップが行った個人の損失の付け替えをしたことについて異議を唱えるとすれば、その職を賭して行う必要があるのと同じように、公務員を辞して声を上げざるを得ません。そこまでの覚悟が必要になります。

 

彦根市でも、平成31年度予算審議において、相当の議論が出てくることが予想されています。既に書き込みましたが、多くの部署で前年度比で30%を超す予算削減目標が掲げられています。正規職員の給与を削減することは困難ですから、削減対象となる可能性は新規事業の抑制や各種補助金の削減など、限られた場面しか想定できません。当然に特別職の給与についても相当の削減をする可能性があります。

 

例えば、職員の職務で言えば、外部組織への補助金や業務委託費については、それぞれの組織や機関との調整が必要になってきます。その交渉をするのは担当の職員です。相当の紆余曲折が見込まれます。そのことを行政のトップが認識しているのかどうかです。「トップが言えばできること」だと安易に考えているのであれば、それは間違いです。そのためには表面的な削減を示すだけでは許されないことは自明の理です。「なぜ削減しなければならないのか」「減額した予算枠を何に使おうとしているのか」「その原因を作ったのは誰なのか」を丁寧に説明する責任は、トップにあることは明らかです。

 

果たしてそこまでの覚悟と行動をもって、まずは職員を、そして関係機関を説得できるのでしょうか。

 

折しも、年末の挨拶を職員にネット中継したのと同様に新年もネット配信したそうです。新聞記事によれば、「市長の方針や考え方が職員に十分に伝わっていないのが現在の課題」だというのであれば、まずがその「課題」解決のための行動が優先されるべきであって、ネット配信を「働き方改革」という言葉で時代を先取りしているかのようであっては、問題意識が欠如しているとしか思えません。

 

市長のこの姿勢は百条委員会での「知らなかった」「聞いていなかった」という証言のままでしかありません。人前に出ない、説明をしない状況が続くのであれば、市民からの暴動も、あながち起こらないという保証はないと言えそうです。

 

市議選を前にしての3月議会は混乱が予想されます。

 

 

 

 



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