行政視察報告

去る6日と7日に東京都調布市と多摩市へ、議会運営委員会の行政視察に訪れました。今回の本庁舎耐震化整備に関する問題が発覚する前から準備が始まっていましたので、寒さの中、出発いたしました。

 

特に多摩市では会議資料等のタブレット端末使用について、多摩市議会の経験などを伺いました。

 

現実的な問題として、年度当初の予算案などは容量の関係から、相変わらず紙ベースでの配布となっているそうです。全部で数百ページにものぼるわけで、ネット配信できるわけはありません。

 

私自身が思うには、人間の持つ資料を「見る」という体験についても疑問を感じています。タブレットであれパソコンであれ、画面上に表示されたなら、それを「見た」と誤解してしまいそうだということです。

 

ネット上の情報でも、そうではないでしょうか。しっかりと「読む」のではなく、「画面上に表示」されただけで、「見た」と錯覚してしまいがちです。あとは、整理の仕方です。

 

私は、パソコン上の各種のデータを、できるだけ議会ごとにフォルダを作成して保存していますが、この方法が妥当であるかどうか、10年経った今でも疑問なのです。たとえば今回の耐震整備に関する資料を議会ごとのフォルダに格納しておけば、「どの議会」で提出されたものであるのかを思い出さなければ、資料の在りかを見つけるのに途方もなく時間がかかることになります。

 

一方、「案件」ごとにフォルダを作るとなると、資料自体が定例会・臨時会などごとに配布されますから資料の分別コピーの必要がでてきます。

 

このように、「紙」の持つ便利さ(一覧性)と「データ」としての「検索の容易さ」とは相反するところがあります。また、予算書を含めて、資料には「何年何月議会」という表示がされていません。たとえば、予算書の一部をコピーしたとしても、それがどの年度の予算書をコピーしたのかを知ることができません。手で書き入れておいて、後日そのオリジナルを探すのには、分厚い予算書を何年度分かを出してきて見比べなければなりません。

 

「紙」を使用しないことによる環境負荷の低減だけではないような気もします。

 

私は、新聞記事についてもPDF化して保存しています。発行日・新聞名・記事の見出し(または検索のためのキイワード)を入力していますが、時として見出し(検索キーワード)をどのようにしたのか忘れることがあります。ほんの少しの違いで検索結果が「なし」ということになりますが、忙しいときには、やはり「キイワード」に間違いがあることがあります。そして、結局「保存しておかなかった」と諦めることにも繋がります。

 

それと、例えば、タブレットに送信するのであれば、パソコンの機能性を活用できるように、数字などは「データ」として配信すべきだと考えています。もちろん、自由に改変できるとなれば各議員の使用方法によって違うデータを持つことになりかねませんから、必ず「上書きができない」ような工夫が必要です。Excelの表などは、そのデータから前年度との比較などを一目で見られるように加工することも議員としては必要なことでしょう。「数字」を提出すれば終わりではないはずです。しっかりと議員が判断できるための資料として会議資料があるはずなのですから。

 

「ICT」という言葉だけに踊らされてしまってはならないと思います。

 

 

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議会報告会 中止

本日開催予定の議会報告会は雪のため、中止となりました。

 

ご参加を予定していただいていた皆さまには、お詫び申し上げます。


議会報告会

先週から議会報告会を開催(16日、20日)しています。そして今週金曜日(26日)に今回の最終回を行います。

 

彦根市議会では、このようにして「町のあり方」など、市民の皆さんの声を聞く努力を続けています。

 

よく、行政と議会とは「車の両輪の如く」などと評されて、二元代表制のそれぞれの役割を担っています。つまり、市長をトップとする「行政」の立場と、それを監視・チェックする意味での「議会」のそれぞれが上手に機能して、はじめて市民のための施策が行えるのだと思います。

 

そのように考えると、議会は市民の声を聞き、施策に反映できる努力を続けていますが、一方の行政側はどうなのでしょう。そして、それは市民と政治(施策)が離れていてはできないのではないでしょうか。

 

多くの市民からは、「今、議論されている施策の方向性が見えてこない」との感想を聞きます。もちろん、議会報告会の中でも、その中身を伝えてはいますが、それは、本来、行政側が独自に行うべきものではないでしょうか。市長の声で、「この事業は、このような目的があって」とか、「この方向性の先にあるのはこういうことだ」、あるいは「財政的には、こうだから心配がない」など、市民に語りかけなければ、市民の賛同が得られないのではないでしょうか。

 

「議会制民主主義」だからと、「議会がすべて」のように考えているのだとすれば、考え違いではないでしょうか。政治(施策)の主人公は市民であり、その納得が得られなければ誰も市長についてこないのではないでしょうか。

 

特に、国体関連の大規模事業が今後続々と出てきます。あるいは、彦根城の世界遺産登録については、反対の立場に立つ人たちもいるようです。テレビでも、世界遺産登録の「負の部分」を取り上げられる今、本当に市民生活にデメリットがないのかどうかと、心配する人たちがいるのも事実です。

 

そういう市民の声を聞く場が、わずか24名の議会で、しかも3ヶ月に1度の本会議のたった30分(合計2時間)の質問時間であってはならないはずです。

 

選挙の投票率が上がらないと嘆く前に、市民が政治に向き合うための材料を、議会だけではなく、行政側からも考える必要があるのではないでしょうか。そうであって初めて「車の両輪」といえるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 


議会報告会(第23回)

1月16日夕、勤労福祉会館で議会報告会が開催されました。担当は企画総務消防常任委員会です。

 

彦根市議会では平成26年4月から市議会による議会報告会を継続して行っています。今回で第23回となりました。平成26年ですから、現在の議員の任期開始の前に始まったことになります。

 

今回のテーマは「若者の定住促進」でした。第1部では、議員から今回のテーマに関連した情報を提供し、第2部は滋賀大学の学生さんが中心となって、参加者のテーブルごとの意見交換になりました。

 

さて、ところで、多くの市では、議会が行う議会報告会とは別に、市長が市政報告会を開いているところがあります。県内では守山市で行われています。

 

彦根市では、巡回市長室と銘打って、市民の要望を聞く場が提供されています。そしてその状況はHPでビデオ配信されています。しかし、市政への疑問を抱えている市民は多く、1対1(あるいは複数)での要望を聞く場ではなく、「彦根市は今、このような事業に取り組んでいる」「このような事業を進めようとしている」など、市民に直接訴えかける場を作り出す必要があるのではないでしょうか。

 

特に、市民体育センター(現・新)であったり、新ごみ処理施設の問題など、市民は直接市長から詳しく聞きたいと思っているはずです。もちろん、部長級の出席が必要かも知れませんが、最近では市民の皆さまから、様々な声が寄せられています。その声が本当に市長にまで届いているのかどうかです。

 

議員としては、議会で取り上げるべきことがらと、担当部局との話し合い(これも最近では無理筋の要求と受け取られかねないので、注意が必要ですが)で済むこともありますが、本当のところ、市民は市長の生の声で施策を聞きたいのだと感じています。

 

「議会制民主主義」だからと、議員が代わって伝えればよいというものでもありません。市長の考え方が伝わらなければならないのではないでしょうか。

 

身内だけが纏まればよいわけではありません。第一次安倍内閣がわずか11ケ月で崩壊したように、「お友達内閣」と批判された事実があるわけで、地方自治体というのは、そういう世界であってはならないと思います。

 

私も議員生活11年を迎えようとしています。できれば1件は議員提案条例をと思っています。そのために、これからの1年をしっかりと頑張りたいと思っています。

 

この記事をアップしようと思っていたところ、以下のような記事がありましたので、ご参考までに。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180121-00156145-diamond-bus_all

 

 

 

 

 

 


議会報告会

1月13日午前。議会報告会の案内チラシの配布をビバシティ彦根で行いました。

 

 

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彦根市議会ではこのように継続して「議会報告会」を開催しています。市民の皆さんに、市政の現状を報告するとともに、市民の皆さんの声を伺う機会を作っています。

 

議会は首長とともに「二元代表制」の一翼を担う立場ですから、市民の皆さんの声にしっかりと耳を傾ける努力を続けています。

 

自治体によっては、市長自らが「報告会」を開いている所もあります。本来、二元代表制という制度のもと、4年に1度の選挙で有権者の賛否だけに拠っているとすれば、それは問題だと考える首長がいてもおかしくはありません。

 

特に、新ごみ処理施設については、地元紙に候補地決定に関して疑問を投げかける投書が続いています。その疑問に答えるべきは、その決定を下した本人(首長)であって、議会がその役割を肩代わりするものではないはずです。議会制民主主義を逆手にとっているようにすら思えてなりません。

 

今回の議会報告会は、滋賀大学経済学部の学生さんにも参画いただいています。18歳まで選挙権が引き下げられて、でも、新有権者の投票率が低いとの批判がありますが、学生の皆さんも積極的に政治に関わろうという人たちがいるのだということもお伝えしたいと思います。

 

是非とも、多くの皆さんにご参加いただけるよう、ご案内いたします。

 

 

 


議員年金復活?

私たち議員が声を上げ、ようやく廃止した議員年金を復活しようとする企みが政権与党から出てきました。とんでもないという声が出ています。

 

いわく、議員を落選したら生活保護やホームレスなどというのであれば、それは国民年金制度の欠陥ではないでしょうか。国民年金で暮らしていけないというのであれば、そのような年金制度にこそ問題があるのです。

 

厚生年金のグリーンピア問題をはじめ、少子化・高齢化への対処に遅れたことを棚に上げて、このような議論を平然としている政権与党には、全く社会の実状を知ろうとする思いはありません。

 

一方、この問題で国会議員と地方議員の議員報酬や政務活動費が取り沙汰されますが、一部の地方議員はかなりの議員報酬や政務活動費を受け取っていますが、例えば彦根市議会での政務活動費は「年額」で24万円です。政令指定都市ではこの金額が「月額」であるところ、あるいはそれ以上のところもあります。

 

地方の議員にしてみれば、十把一絡げに書いて欲しくないのが実際です。

 

そして、私の所属している会派「無所属」は政務活動費を自らの意思で受けていません。

 

 

 

 


議会報告会「カタリバ」

11月23日午後。議会報告会「カタリバ」をビバシティ彦根の研修室で開催しました。

 

 

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議員を含めて54人のご参加頂きました。

 

 

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今回は、「こんな街にしたいな 彦根を」をテーマに、連携している滋賀大学経済学部の学生さんも交えての試みです。

 

 

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今回、様々なご意見を頂戴できましたので、今後の議会に取り入れていきたいと思います。

 

 

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これだけ多くの市民の皆さんにご参加いただくことができました。ご参加の皆さん、有り難うございました。

 

 


議会報告会のご案内

来る11月23日(祝)に、ビバシティ彦根で、議会報告会「カタリバ」を開催いたします。

 

 

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政治の主役は市長でもなければ、議員でもありません。主役は市民でなければならないはずです。如何にして市民の声を聞き出すのかという命題を背負っているのが議員です。その声を政治に活かすのもまた議員です。

 

皆さんの声を拝聴するために開催するのが「議会報告会」で、今回は「カタリバ」と名付けて行います。担当は彦根市議会の広聴委員会です。私が委員長として今年度に行う事業です。

 

是非とも、多くの皆様にお越しいただけるよう、お願いいたします。

 

 

 

 


村民総会や夜間議会

私が議員になったのは、彦根市立病院で分娩ができなくなるという現実を前にして、何とか医師による分娩再開できるようにと一念発起したからでした。

 

それから10年。ようやく医師による分娩再開にこぎつけることができました。その間、民間の診療所に対する補助金や市立病院での院内助産所など、考えていた方向性とはいささか異なるものの、「市内でお産ができない」という事態を回避しつつ、これだけの時間を費やす必要がありました。

 

議員立候補の目標を達成しようとする中で、病院に関係すること、子どもの貧困に関わること、産業の発展に関することなど、様々な問題にも触れ、これらの課題解決にも取り組んできました。

 

かねてより、議員のなり手が減っているという話題とともに、議員の政務活動費に対する批判が全国各地で噴出し、多くの議員がそのとばっちりを受けて白い目で見られるようにもなっています。彦根市では「会派」に対して支給(月額2万円。神戸市議会は月額38万円ですから、人口規模が違うとはいうものの19倍です。)されますので、現在、北川元気議員と共に作っている会派「無所属」は政務活動費を受け取らない約束をしていますから、政務活動費の問題とは無縁です。

 

そのような事情と、地域の高齢化によって、議員のなり手がいないから、「村民総会」という究極の直接民主主義の考えや、サラリーマンや若い人たちにも議員になってもらえるように「夜間や休日に議会(本会議・委員会)を開こう」とする意見が出てきています。

 

しかし、10年間、議員を務めさせていただいていると、これら2つの手法に疑問があります。

 

まず、「村民総会」です。どうやらこそ総会は「委任状出席」が認められないようです(新聞記事からの情報ですから、代理出席ができるのかも知れません)。まず、「村民総会」を開く場所があるのでしょうか。今、取り沙汰されているのは高知県の大川村です。面積は95k屬△蠅泙后この面積は彦根市の陸地面積に相当します(98k屐法また人口は385人ですから、70%が有権者とすれば、300人近くの村民が集まることができるのかという問題があります。なおかつ賛否の確認ができるのかということです。もちろん、その会場にどうして行くのかということも課題でしょう。

 

次に、「夜間・休日議会」です。こちらは長野県の喬木(たかぎ)村です。ここは、面積66k屐⊃邑6,200人の村です。現在の議員数は12人。委員会構成を見ますと、総務産業建設・社会文教の常任委員会と、議会運営委員会・予算決算委員会・議会基本条例検証委員会があり、更には広域連合議会と事務組合もあるようです。年間予算は一般会計当初予算(平成29年度)が34億5,000万円となっています。これらを夜間・休日を中心に開催して審議・議決しようとするのが「夜間・休日議会」です。

 

しかし、現職の議員として言わせていただけば、とても片手間で議案書を吟味(平日早朝・夜間や閉会中の休日)した上で、充分な審議ができるのか疑問です。そのための時間を取ろうとすれば、1ヶ月以上前に議案書が手元に来ていなければ吟味することができないでしょう。また、現場を調査したり、職員に確認したりしようとしても、平日に仕事を持っていれば、その時間すら取れないのではないでしょうか。

 

民意を反映して自治体を動かすことは大切でしょうし、余所者が口を差し挟むべきことではありませんが、余りにこの議論が大きくなるようであれば、それなりの議員報酬を頂戴している議員は「どれだけのことをしているのか」と市民が疑心暗鬼になるおそれがあります。

 

そこで、現在開会中の9月議会を例にとって、平日の状況をレポートしてます。

 

8月24日 議案説明のための全員協議会・議会運営委員会

8月28日 議会運営委員会

8月30日 広域行政組合議会(傍聴)

9月 1日 新市民体育センター検討特別委員会・全員協議会

9月 4日 9月定例会開会

9月 5日 発言通告書提出期限

9月 6日 (新市民体育センター関連協議会)

9月 8日 議会運営委員会・広聴委員会

9月11日 本会議再開(代表質問・個人質問)

9月12日 本会議(個人質問)

9月13日 本会議(個人質問)・全員協議会

9月14日 本会議(個人質問予備日)

9月15日 予算常任委員会(傍聴)

9月19日 福祉病院教育常任委員会(傍聴)

9月20日 市民産業建設常任委員会

9月21日 企画総務消防常任委員会(傍聴)

9月22日 議会運営委員会

9月25日 本会議(採決)〜(追加議案提案説明などの他、決算特別委員会などもあり、議会関係の日程は追加されます)この後、10月12日までが会期です。

と、8月24日の議案説明から9月25日までの平日(22日)のうち、発言通告書作成などのために使える平日は4日しかありません。もちろん、休みの日にも考えられますから、時間があるといえば否定はしませんが、「働き方改革」などと叫ばれている今、このような議員活動を、すべて夜間や休日に行うことができるのか、するべきなのか疑問ですし、質疑や質問が吟味されて出てくるのか心配です。

 

「カタチ」だけの議会(議会で議決したという足跡づくり)であるならば、問題だと思います。そのことは、「村民総会」も同様です。

 

しっかりとした審議をするのであれば、それなりの議員報酬を支給して、兼業をしなくても若い人たちにも議員になってもらえるようにする必要があるのではないでしょうか。

 

理事者の作った予算案や事業実施計画に厳しい目を向けるためのコストだと考えるべきではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


都議選後

都議選が終わり、早速に今後の都議会運営についての心配が都職員などから出始めました。

 

確かに、10年前の自分のことを思い出すと、ある意味では心配の種であることも納得できます。今でこそ、「一般質問」と「質疑」の違い、「委員会付託」「討論」の意味など、本当に分からないことばかりでした。なにしろ、一主婦からの転身でしたから、「一般常識」とは一線を画した「議会での通念」が理解できるわけがありません。

 

今でこそ、「このタイミング」で言わなければならないという「タイミング」を量ることができますが、各議員に与えられる時間と場所が、最初は分からず、何度も発言の機会を逃してきました。

 

更には、殆どが本会議から委員会に付託されることになるので、付託される委員会に所属していなければ、現実に意見を言ったり、質問ができるのは「本会議での質疑・一般質問」と「本会議での討論」しかありません。

 

自分の所属する委員会においても、「理事者への質問」が中心であって、「委員間の討論」は議会基本条例に明記されましたが殆ど見受けられません。もちろん、「議員提案」が少ない(このことへの批判が識者から持ち出されますが、このことについては後の段落で書きます)こともあって、提案された議案についての賛否についての「議員間」でのやりとりが少ないのも現実です。それは、各議員の「議題とされていることへの認識の違い」によるものです。各議員が共通した認識を持っていれば身のある議論ができますが、残念ながらそうでないのが現実だからです。

 

例えば、社会保障に関連する問題であったとしたら、各議員が社会保障のシステムを熟知していないと基本的な部分で議論が噛み合わないからです。10年前、議員になった当時に、市立病院での「出産」に関する議論になったとき、ある議員が「お産など、陣痛が来てから自分で車を運転して、病院へ行ったのだから、今の妊婦さんは甘えている、大袈裟だ」などと、言われ、議論にすらならなかったことを思い出します。

 

地方議会での「議員提案」について、識者が思い描いている「議員」の姿が、国費で秘書が付いている「国会議員」と同じようなものであるとするならば、大違いです。「議員提案」には大きく分けて「条例制定」と「予算の修正」の2つに分けられます。

 

まず、「条例制定」については、既存の法令・条例との整合性を調べることから始めなければなりません。既存の条例に追加して行うべき施策であるのか、新規の条例を作るべきなのかを検討し、法令だけではなく、細則や通達との整合性を調べ上げなければなりません。また、条例制定は市民に制限を加えることになることが大多数ですから、そのような条例を制定することが必要であるかどうかを吟味しなければなりません。ある新聞に都議会都民ファーストの実力が試されるとする記事が出ましたが、それならばこれまでにどれだけの議員提案の条例があり、本当にその条例が必要なものであったのかを調べる必要があると思います。

 

国会議員のように秘書がいるわけではない一議員にそれだけの時間的な余裕があるわけではありません。何しろ、3ヶ月の1度の定例会の質問の構築には少なくとも1ヶ月前には取りかからないと、調査をし、整理をして、想定答弁を考えた上で、再質問までを組み立てることができないのです。

 

次に、「予算の修正」についてですが、彦根市ではおおよそ本会議招集日の1〜2週間前に議案説明の全員協議会が招集されます。先日閉会した6月定例会を例にとって書き出してみます。

 

5月25日 全員協議会

6月5日  本会議開会

6月6日  発言通告書提出期限

6月12日〜14日 一般質問・質疑

6月15日〜20日 各委員会での審査

6月22日 本会議での委員会報告・討論・採決

 

おおよそ、このような流れです。この間に、議会運営委員会もありますから、本会議が始まってしまえば、とても「予算の修正」などという煩雑な作業を行う余裕はありません。

 

ましてや、5月25日の全員協議会にどのような議案が出てくるのかは全く分かりませんから、「予算の修正」のスタートは5月25日の全員協議会終了以降となります。しかし、「予算を修正」するには、「歳出を止める」=「支出項目を削除する」だけでは済みません。その「歳出」のための財源である「歳入」についても修正し、それを「修正案」として書面化する必要があります。

 

私の記憶では、給食センターをPFI方式で作るとする市長提案を止めるために当時の会派で一丸となって「修正予算案」を作り、これを可決したことくらいしか思い出せません。ましてや、一般会計補正予算の中の一部として組み込まれた中のどこかの項目を「修正」しようとする場合は、提案された予算案の「どの部分」を削除するのか、子細に検討する必要があるのです。とても1日で整理がつけられないこともあるのです。

 

口で「この部分の予算を削除する」と言っているような訳にはいかないのです。

 

そうであれば、予算は通すけれども、「付帯決議」として「縛り」をかけるか、「反対討論」で「その部分には反対」なのだと意思表示するくらいしかないのです。識者と言われる皆さん、一度実体験をされればこのことが秘書もなく一人でやろうとしても甚だ困難なことは理解できるでしょう。何しろ、数百人の職員の経験と知恵から提案された予算案なわけで、一人の持つ力の大きさを再確認するのではないでしょうか。

 

これから都議会は大変でしょうが、それを乗り越えたとき、東京都は大きな変革を遂げるのではないでしょうか。

 

閑話休題 彦根市立病院へ行く機会がありましたので、その時に撮影した花を2枚。

 

 

 

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